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 渓流や湖と違う大きな点のひとつに、海ならではの潮の干満というものがあります。この潮の干満は日によって潮の動きは異なり、干満の差によって大潮、中潮、小潮、長潮、若潮という風に分かれています。大潮は潮の干満の差が大きく、逆に小潮は干満の差が小さい。長潮はダラダラと一日を通して潮の干満が少なく、若潮は再び潮の干満の差が広がりだします。この潮周りは魚の活性をはじめ海のフライフィッシングに大きくかかわってくるので、ある程度の情報は持っておいたほうがいいでしょう。

 潮の干満がもたらす一番大きい影響は、潮周りによって釣りをするフィールドが変化するということです。例えば大潮の干潮時には底が露出して釣りにならなけれど、小潮の干潮時には十分な水深が確保されている場合があります。逆に大潮の満潮時では水深が深くなって魚が浮いてこないため、非常に釣りづらい場所も存在します。潮の流れ方も影響を及ぼします。大潮のときには潮の流れが速すぎて釣りにならない場所や、それに反比例して大潮でようやくいい感じに潮が流れる場所もあります。こればっかりはフィールドに通い詰めて把握するしかありません。

 干潟や河口のように潮の干満によって大きく様子が変わる場所では、干満のタイミングを知っておかなければなりません。特にウェーディングしながら釣りをする場合、命にも関わってくる非常に重要な問題です。潮の干満は思った以上に早いため、余裕をかましていると陸に帰ってこれなくなってしまいます。潮が満ち始める時間をしっかりと把握しておき、時間が近づいてきたら早めに撤収することを心がけましょう。

 河口や干潟などでは潮が干くとポイントが絞りやすくなります。船道や流れの筋だけが残り、あとは干上がってしまうという場所がほとんどです。こういった場所ではベイトフィッシュがたまりやすく、それを狙ってシーバスやマゴチなどが集まることがあります。潮の干満の影響を最も受けやすい干潟などでは、干満を把握することが重要でしょう。

 潮の干満の影響は魚の活性にも大きく関わってきます。干潮や満潮に達し潮の動きが止まった瞬間を潮どまりといい、魚の活性は極度に下がってしまうことがあります。例えば無風よりもそよそよと風が吹いていた方が過ごし易いように、魚も潮が流れていたほうが過ごし易いのかもしれません。それを裏付けるかのように、潮がとまる直前や動き出した直後などに急に魚の活性が上がり入れ食いが始まるなんてことも多々あります。潮の動きを頭に入れてくということは、ポイント選びや釣行時間などをはじめより確実に魚を釣るための一歩といえるかもしれません。

 さてこの潮周りを知るためにはどうすればよいのか?ネットの天気予報や潮時サイトなどで簡単に調べることが出来ます。また潮時表というメモ帳程度の大きさのものが釣具店に置かれていると思いますので、それを携帯すればいつでも潮の干満を把握することが可能です。海フライマンにとって潮時表は欠かすことが出来ないアイテムのひとつです。